山梨大学 工学部 工学科 電気電子工学コース 宇野研究室のホームページです。
新しい気体レーザーの開発と、レーザー加工、レーザー医療・美容への応用に関する研究を行っています。
本研究室は、国内でも数少ない「気体レーザーの開発」を継続的に行っている研究室のひとつです(現在、我々の研究グループ以外に 取り組んでいる方がいらしたら、ぜひご連絡ください。連携・協力できれば嬉しく思います)。
従来の市販装置とは異なる方式を採用し、放電を時間的・空間的に精密に制御することで、気体レーザーの弱点を克服し、高繰り返しで高品 質ビームを出力する小型レーザー装置の開発に取り組んでいます。
産業応用として、ガラスや樹脂(プラスチック)などの材料を、高効率・高品質・高速・微細に加工する技術の研究も進めています。
医療・美容への応用として、健常組織に余分なダメージを与えずに治療する、患者さんに優しい“低侵襲”な治療技術の実現にも挑戦してい ます。
新しい気体レーザーの開発と、それを活用したレーザー加工やレーザー医療・美容への応用技術の研究を行っています。
気体レーザーは、中赤外領域で高エネルギーのパルス発振や高平均出力のCW発振が可能であり、また深紫外領域 や真空紫外領域で高エネル ギーのパルス発振が可能であるという特徴を持ちます。一方で、解決すべき技術課題を多く存在します。
本研究室では、以下の3つのテーマを中心に、レーザーの開発から応用まで一貫した研究に取り組んでいます:
中赤外気体レーザー(炭酸ガスレーザー)の開発
深紫外・真空紫外気体レーザー(エキシマレーザーやF2レーザー)の開発
レーザー加工とレーザー医療・美容の研究
中赤外気体レーザーの開発では、炭酸ガスレーザーの研究を行なっています。
炭酸ガスレーザーは波長9.1 – 11.1 μmで数十nsから数msのパルス発振とCW発振可能であり、中赤外の波長可変・パルス幅可変レーザーです。同領域ではQCL(量子カスケードレーザー)が競合となります が、現時点では炭酸ガスレーザーの方が高エネルギー出力に優れています。
我々は、放電の制御(低ガス圧放電における時間的・空間的制御)により、小型装置でパルス形状可変(パルス幅100 nsから100 μs)・ビーム形状可変(ガウシアン、フラットトップ、 ドーナツ)の炭酸ガスレーザーや小型装置で高繰り返し・短パルス・高品質ビームの炭酸ガスレーザー、小型装置でHeガス(貴重で高価なガス)を使用しない短パルスの炭酸ガ スレーザーなどを開発してきました。
深紫外・真空紫外気体レーザーの開発では、波長248 nmと193 nmのエキシマレーザーと波長157 nmのF2レーザーの研究を行なっています。
放電の制御(低ガス圧放電における時間的・空間的制御)により、小型装置(ガス封じ切り方式)で高繰り返し・高品質ビームのエキシマ レーザーの開発を目指して研究を行なっています。
レーザー開発では、市販のHe-Neレーザーのような小型装置で、高品質ビームを高繰り返しで出力する短パルス炭酸ガスレーザーやエキ シマレーザーを開発することが目標です。
レーザー加工とレーザー医療・美容の研究では、現在は炭酸ガスレーザーの応用の研究をしています。我々の炭酸ガスレーザーでは、レー ザーパラメータ(パルス形状やビーム形状)や照射パラメータ(エネルギー密度や繰り返し周波数)が制御可能です。これらの制御は、照射面 における熱の制御となり、加工形状の制御や加工品質や加工効率,加工速度の向上に寄与すると考えられます。
我々は、ガラスのクラックレス(ひび割れのない)加工やガラスの切削形状の制御、樹脂加工における熱影響領域の低減などを実現してきま した。
現在は、医療・美容応用への展開として、軟組織に対する熱影響の低減の研究を通して、低侵襲で安全な照射技術 の開発にも取り組んでいます。
本研究室では、すでに複数の研究テーマにおいて、企業や他大学の研究機関との共同研究を進めています。
M2:2名、M1:1名。
DD 1期生:2名、DD2期生:1名。
杭州電子科技大学の学生をダブルディグリー(DD)プログラムとして受け入れています。
B4:3名。
私たちと共に、レーザー技術の最先端に挑戦してみませんか?
修士課程の学生及び博士課程(課程博士、社会人ドクター)の学生を募集しています。興味 のある方はメールでご相談ください。
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