山幸彦の話(『古事記』)

古事記エピソードの構造分析(レヴィ・ストロース『アスディワル武勲詩』の方法論による)

  1. プロローグ:天孫降臨     
  2. 道具の交換→相互交換性は海と山の対立を弱める(海と山との媒介の試み)
  3. 山幸彦、道具を失う→不均衡が生じる。 
     
    海幸彦
    山幸彦
    [keep/lose]
    +
    -
  4. シホツチの神:地と海の媒介者(adviser, donor)
  5. 海神の国を訪問
  6. 失った道具を回収→不均衡の是正
  7. 海幸彦、山幸彦の関係逆転:
     
    海幸彦
    山幸彦
    [win/lose]
    -
    +
対立が次第に弱まる
<海:漁業>
vs
<山:狩猟>
<水>
vs
<土>
水 + 土 = 農業(米作)
<湿田>
vs
<乾田>

 


補遺1:カインとアベル

  1. プロローグ:アダムとイブ(人類の祖)
        エデンの楽園追放→兄弟の誕生
  2. 兄カイン:農耕者   弟アベル:羊飼い(遊牧民)
  3. 神への捧げもの:  
    職業
    兄カイン:農耕
    弟アベル:遊牧
    捧げもの
    収穫した初物
    羊の初子
    神の評価
      
  4. カインによるアベルの殺害:血に呪われた大地→不作を償う祭儀?
  5. カイン、永遠の放浪者となる:肥沃な土地(農耕)から砂漠(遊牧)へ向かうイスラエル人そのもの
兄カイン
弟アベル
捧げもの
donor
sacrifice
経済的観点
農耕→遊牧
大地

 


補遺2:縄文から弥生へ

  1. 経済的観点
     狩猟採集(縄文)→米作(弥生)
  2. 「自然」の誕生 :ベルク『日本の風景・西欧の景観』89