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記号の恣意性:eticとemic 記号内容の恣意性:フィクション |
記号とは何か(2):denotationとconnotation 記号とは何か(3):コミュニケーション 補遺:色のヒエラルキーの歴史 |



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鈴木孝夫「日本語と外国語」(岩波新書)より |
色のヒエラルキーの歴史についてはここ
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hill
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mountain
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丘
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山
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cf.「ウェールズの山」The Englishman Who Went Up a Hill But Came Down a Mountain.(1995)
rat/mouse≠ネズミ
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pigeon/dove≠ハト
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食べられるモノ[自然]>食べるモノ[文化]
(生物学的に)食べられるモノ
(社会通念として)食べないもの |
(ホモサピエンスとして生物学的に)食べられるモノ=A+B+C
A:(社会的ルールとして)食べられるモノ:納豆、刺身などを含む食品総体→(個人的)好き嫌いとは別B:(社会的ルールとして)食べられないモノ:(日本では)かえる、犬、かたつむりC:(社会的ルールとして)食べてはならないモノ:ヒト
妻になりうる女性[自然]>妻にできる女性[文化]
(生物学的に)妻としうる女
(社会通念として)妻としない女 |
(生物学的に)妻としうる女性=(社会的に)妻としうる女+(社会的に)禁じられた女+
(社会通念として)妻としない女
1(社会的ルールとして)妻と(結婚)できる女→(個人的)好き嫌いとは別:「結婚したい女」ではない
2(社会的ルールとして)妻と(結婚)しない女:年齢差、身分差、
3(社会的ルールとして)妻と(結婚)してはならない女[インセスト・タブー]既婚者については文化と時代によって、2あるいは3であろう(姦通罪は日本では戦後廃止、イスラム世界では死刑のところもある)]
平行いとこ/交叉いとこ 平行いとこ:親同士が同性(例:兄のこどもと弟のこども) |
『広辞苑』
「バラ科の落葉高木、およびその果実。中央アジア原産、北半球温帯・冷帯の代表的果 樹。日本には明治初期に導入。幹の高さ約3〜9メ-トル、葉は楕円形で白毛が多い。春、白色の5弁の花を開き、果 実は円形、夏・秋に熟し、味は甘酸っぱく、食用。品種が多く、ミカンに次いで多く生産される。」
事典的説明>辞書的(語義)説明
林檎≠リンゴ
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リンゴ
という記号
ソシュールの用語:記号(signe)、記号表現(signifiant=能記)、記号内容(signifié=所記)
記号= |
記号表現(SA) |
記号内容(SE) |
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音声器官
- 呼吸:発声に不可欠なエネルギー供給 (「死人に口(声)なし」)
- 四大共鳴腔:咽頭[有声/無声]、口腔、鼻腔、唇
- 調音: 発声器官は一種の管楽器
- 可動性が高い器官:咽頭、唇、舌(最も可動性が高いので、言語のことをtongue, langueという)
- 通路が自由→母音
- 瞬間的に完全に閉じられる(閉鎖音)→瞬間子音
- p,b:唇
- t, d:舌尖歯音
- k, g:硬口蓋
- 狭められる→持続子音
記号表現(SA)
記号表現の恣意性
日本語:濁音/清音→区別する
タ[歯+閉鎖音+無声]≠ダ[歯+閉鎖音+有声]
音声が異なる([phon]etic)+音韻も異なる([phon]emic)
中国語、ハングル:濁音/清音→区別しない
タ[歯+閉鎖音]=ダ[歯+閉鎖音]
音声が異なる(etic)+音韻は同一(emic)
タ
ダ
/タ〜ダ/
東京の下町言葉
ヒ[ ]=シ[ ]
フランス語: 区別する(日本語では区別しない)
deux heures[硬口蓋(前舌)円唇母音]≠douze heures[軟口蓋(後舌)円唇母音]<ウ
province[硬口蓋(前舌)非円唇鼻母音]≠Provence[軟口蓋(後舌)円唇鼻母音]<アン
- 音韻的には区別しない。
巻き舌のR[前方音]≠口蓋垂R[後方音]
音声が異なる(etic)+音韻は同一(emic)
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記号内容の恣意性(1)語彙レベル「意味の文法」:brother≠兄弟
兄=「同じ親から生まれた年上の男子」(『講談社日本語大辞典』)
- 兄=「同じ親から生まれた」+「年上」+「男」
- 弟=「同じ親から生まれた」+「年下」+「男」
brother
- brother=「同じ親から生まれた」+「男」
- sister=「同じ親から生まれた」+「女」
兄
弟
brother
brother は sisterにのみ対立するのに対し、兄は第1段階(差異度1)では弟、姉に、第2段階(差異度2)では妹に対立する。
問題:「姉」の成分分析をしてください。
日本語で brother のことを話題にする場合、「年上」もしくは「年下」という情報が不可欠である。
正しい日本語を話すために必要不可欠な情報 日本語では「年上」もしくは「年下」という意味素が不可欠 年齢の上下関係に敏感な国民
年齢による正しい上下関係(ヒエラルキー)を演じる←→無礼講 日本語では brother という観念はもてない
日本語システム内では、兄(または弟)が唯一の記号=「自然」
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記号内容の恣意性(2)統辞法レベル「語と語のつながりの文法」:名詞まわり
1)文法に固有の世界の分節方法(その1)
- 可算名詞(数えられるもの)と不可算名詞(数えられないもの)
- 可算名詞:an apple / apples
- 不可算名詞:tea→a cup of tea
countable
uncountable
2)単数(=1)、複数(≧2)
- テーブルの上に本があるでしょ。 →英訳
- There is a book on the table.
- There are some books on the table.
a book
some books
本
- There are (some) people. →和訳
- 「人がある」(ある:無生物・植物)
- 「人がいる」(いる:ヒト・動物)
- 「人が何人かいる」(複数:+α)
- 「人々がいる」ヒトの複数形接尾辞←→「羊たちの沈黙」
- 「人がいる」(単数または複数)
- There are (some) apples. →和訳
- 「りんごがいる」
- 「りんごがある」
- 「りんごがいくつかある」(複数:+α)
- 「りんごたちがある」
- 「りんごがある」(単数または複数)
3)男性名詞か女性名詞か
- I wrote a friend. →仏訳
- J'ai écrit à un ami.(友人が男の場合)
- J'ai écrit à une amie.(友人が女の場合)
masculin
féminin
4)文法に固有の世界の分節方法(その2)
- ものの数を数えるとき日本語では接尾辞(助数詞)が必要
- ニワトリ一(羽)、ウサギ一( )、キリン一( )、ヒト一( )、サンマ一( )、トンボ一( )、クジラ一( )、鉛筆一( )、ビン一( )、ボール一( )、リンゴ一( )、ペン一( )、ノート一( )、消しゴム一( )、
細長いもの 比較的小さな動物 飛び跳ねる動物 薄い面状のもの 比較的大きな動物 ヒト 紙を集め綴じたもの どちらかというと球状のもの
5)類似した文法的機能、表現方法は全く異なる(格助詞[名詞に後置される]、冠詞[名詞に前置される])
- 昔々、あるところにおじいさんがいました。おじいさんは毎朝山へ柴刈りにでかけました。
- Once upon a time, there was an old man. The old man...
mock |
turtle soup |
mock turtle |
soup |
虚偽、詐欺、虚構(fiction)
Mock Turtle |
The Mock Turtle went on. “We had the best of educations . . . Reeling
and Writhing, of course, to begin with, and then the different branches
of Arithmetic—Ambition, Distraction, Uglification, and Derision.” reeling(よろめく) <reading, writhing(もだえ苦しむ)<writing |
課題:文化は味覚を拘束するか?
甘味,酸味,塩味,苦味,旨(うま)味,
辛味,渋味,香り, 歯ざわり,舌ざわり,温度
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ヨーロッパ |
日本 |
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| 古代 | 白・黒・赤(=緋色)・黄(金色) 赤の隆盛(青は蛮色couleur barbare[ケルト・ゲルマンの色]) |
古代 | 陰陽五行
四神
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| 中世前期 | 基本三色
白(純粋)・黒(禁欲・悔悛)・赤(キリストの受難) 染料
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奈良 平安 |
冠位十二階(高級官僚の衣類)
紫・朱=禁色、緑の登場(青の斜陽)
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| 12世紀 | 新参者
青、緑、黄 染料
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武家社会 | 褐色(勝ち色)=藍による暗青色 (青の再興) |
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| 近世 |
流行色:青・灰・黒
染料
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江戸時代 | 江戸町民美学:紺・灰・茶
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| 19世紀 | |||||||||||||||||||||||||||
参考文献:Yumiko Tanaka " L'Histoire comparée de la culture tinctoriale du pastel et de l'aï, en France et au Japon (de l'Antiquité à nos jours)"(山梨大学教育人間科学部国際文化コース2006年度卒業論文)
参考HP:まなざしの工房[日本の伝統色]、Dotapea (arts plastiques et la réalité)