覚醒ネコ第一次聴覚野におけるスロープ・レベル感受性の機能モデルに関する基礎的研究

概要

大脳皮質第一次聴覚野(A1)神経細胞における音情報の分析過程は未解明である. そこで,A1神経細胞の応答タイプを模擬することで、合成分析法的アプローチによりその分析過程を解明することを目的とした. そのために,聴覚経路に対応した機能モデルを数式処理ソフトMATLAB上に構築した. 聴覚機能モデルは,内有毛細胞(IHC)モデル,聴神経(AN)モデル,蝸牛神経核腹側核(VCN)モデル,下丘(IC)モデル,内側膝状体(MGB)モデル,A1モデルから成る. この聴覚機能モデルを用いて,A1神経細胞の応答を模擬することを試みた.

以上のように計算機上に聴覚経路に対応した機能モデルを構築することで,A1神経細胞の応答対応は,末梢から中枢に至る聴覚系の特性により説明できる可能性を示した.

ヒトの聴覚中枢系・聴覚末梢系

キーワード

聴覚,音声,聴覚モデル,第一次聴覚野,覚醒ネコ

代表的な論文 / 口頭発表

  1. 小池佳和,若木裕美,小澤賢司,佐藤悠,地本宗平,“覚醒ネコ第一次聴覚野におけるスロープ・レベル感受性応答の機能モデルに関する基礎的研究,” 日本音響学会2008年春季研究発表会講演論文集,pp. 527-528 (2008).