高臨場感音響再生における個人性補正の方向依存性

概要

高臨場感音響再生の手法の一つとして,バイノーラル技術がある. これは,コンサートホールなどの原音場においてダミーヘッドで録音された音を,自宅などの再生音場においてヘッドホンで再生するものである. しかし,精密な再生を行うには録音データに対し補正が必要となる.

この補正について,これまでの研究では補正する録音データに含まれる音源数が1つに限定されるという課題があった. 本研究では,録音データとしてコンサートホールでのオーケストラ演奏を想定し,この課題の解決手法を提案した. そして,解決手法に従って補正した音を用いて音像定位実験を行い,提案した解決方法の妥当性を検証した.

音像定位実験の様子

キーワード

高臨場感,バイノーラル技術,ダミーヘッド,ヘッドホン,コンサートホール

代表的な論文 / 口頭発表

  1. 小玉純一, 小澤賢司, “バイノーラル録音再生における個人性補正の方向依存性,” 音響学会講演集2008年9月, pp. 743-744 (2008).