大学院生が防災研究室で過ごした3年間を振り返り,経験談を寄稿してくれました


2016年大学院修士課程入学,就職先:日本工営株式会社
  私の学部時代は、部活動中心の生活をしていたこともあり、成績もあまりよくなく、このままではまともに就職もできないと思いました。そのため、大学院を含めた3年間は研究、勉学に勤しみ、社会で通用する人間になろうと決意しました。研究以外の点(読書、発表、論理的思考力等)の指導も熱心に行っていると研究室の諸先輩方から聞き、一番自分を鍛えられる研究室であると考え、卒業論文の研究室配属では防災研究室を選び、大学院まで進学することを決めました。 鈴木教授には、多くの学ぶ機会や環境を提供して頂きました。ネパールでの常時微動観測、熊本地震・九州北部豪雨の現地調査等、私にとってはどれも初めての経験でした。特にネパールでの経験は、それまで海外に全く興味がなかった私にとって、かなりの衝撃であり、海外で働いてみたいと思うきっかけとなりました。海外で業務を行うことができるコンサルタント会社を対象とした就職活動を行い、結果として、第一希望の企業から内定を頂きました。内定を頂けたのも、鈴木教授をはじめ、秦准教授、宮本助教の指導により、研究面だけでなく、人間的にも大きく成長できたおかげと考えています。 このように、防災研究室は学生に研究だけでなく多くの学ぶ機会や環境を提供してくれる研究室であると思っています。後輩の皆さんは、この環境をフル活用し、自分の目標に向かって精進してください。
先生から一言:卒業論文に取り組んだ4年生から、研究室には誰よりも早く来て、誰よりも遅く帰ることを徹底していました。集中が半端ではなかったですね。卒業論文発表会でも修士論文発表会でも優秀発表賞を獲得しました。

2011年大学院修士課程入学,就職先:パシフィックコンサルタンツ株式会社
  入学当初から私は大学院進学を考えていました。そのため研究室配属時には、院を含めた約3年間で自分が一番成長できハードの研究を行える研究室はと考え、防災研究室に決めました。 3年という短期間でしたが、大きく成長できたと感じています。特に「説明する力」が養えました。研究の進捗状況や問題点、疑問点などを相手にどうやって的確かつ明確に伝えないといけないのか、後輩や住民の方々に専門用語を使わず分かりやすく説明するにはどうするのかなど、日々の生活の中から学ぶことが多分にありました。この力を伸ばせたからこそ、就職活動が有意義に進められたのだと思います。 防災研究室は就職を見据えた指導をしてもらえるのが大きな強みです。そしてそれを活かすには、読書や新聞、研究など普段からの努力が必要不可欠です。このことは就活さらには社会人になっても大きな財産となるので、有意義な学生生活を送り目標とする企業に就職できるように頑張ってください。応援しています。
先生から一言:何でもこなせる優秀な学生でしたが、トップに立とうという力強さが今一つ欠けていました。修士課程で見事にこの欠点を克服してくれました。立派なコンサルタントに成長してくれるものと信じています

2011年大学院修士課程入学,就職先:東海旅客鉄道株式会社
  私は,東日本大震災を受け「ソフト防災」をより深く学びたい,さらには自分自身が大きく成長できる研究室だと実感し,進学を決めました.防災研究室の様々な取り組みにおいて,特に良かった点を3つ挙げると,@防災工学は、土質力学、構造力学等のハード面の知識から都市計画やさらには、心理学、社会学等の様々な学問の知識が必要とされ、幅広い知識が身に付いた,A学部時代ではあまり行う機会がなかったディスカッションやプレゼンテーションといった社会生活において必要不可欠なコミュニケーション能力が向上,B主体的に研究に取り組むことによって「自ら考える力」、「論理的な思考」を培えた,ことです. 私は,鉄道や高速道路といったインフラ会社に軸を絞り就職活動を行ってきました.日々の教授との面談やゼミでの研究発表や読書感想文発表により,相手の質問に対して如何にわかりやすく端的に説明するかを訓練してもらい,面接では自分の考えを堂々と的確に述べることができました.その結果,志望度が強かった2社から内定をいただくことができ,来年度からは鉄道会社で働きます.熱心に指導してくださった鈴木教授をはじめ,防災研究室の皆さんには感謝の念が絶えません. 大学院生活は,沢山の時間があり,自分の意識次第で学術面や私生活で有意義な日々を過ごすことができると思います.是非後輩の皆さんにも,大きな目標に向かって頑張っていってほしいです.
先生から一言:3年間での成長が著しかった学生でした。自分に驕ることなく、臆することな、そして努力を積みかさねれば、できないことはないと信じ、立派な社会人になってください。

2010年大学院修士課程入学,就職先:株式会社建設技術研究所
  私は、将来の進路を明確し、社会で活躍できる人材になるために大学院進学を選択しました。
 大学院進学後は東日本大震災のマスコミ報道がきっかけで、記者として災害報道の仕事がしたいと思うようになり、東日本大震災における災害情報発信を題材とした研究に携わったり、テレビ局へのインターンシップや社員訪問を行ったりと積極的に就職活動を行いました。結果的に自分の未熟な点が多くあり、テレビ局の内定は頂けませんでしたが、その際の経験が役に立ち、第二希望であった建設コンサルタント会社の内定を頂き、今後は防災の専門技術者として働いていく予定です。
 防災研究室は、本、新聞を読む習慣付けだけではなく、将来の進路に合わせた研究内容やアドバイスをしていただけます。これらのことは、他の研究室にはなく就職活動で必ず有利になると思います。是非自信を持って就職活動を行い、社会で活躍できるよう頑張って下さい。
先生から一言:学内で獲得した賞、土木学会2年連続の優秀発表者の受賞が本物であったことを、これから社会に出て実証してもらいたい。防災の専門家として活躍し、世の中に貢献してくれることを祈っています。

2009年大学院修士課程入学,就職先:株式会社建設技術研究所

私が大学院進学を希望したのは、将来官公庁やコンサルタント会社へ就職し、社会で活躍できる人材になるためでした。進学後は、その目標を達成するために研究活動に励み、建設コンサルタント会社への就職を決めることができました。就職活動は、他業界も含め幅広く行いましたが、最終的に防災の専門技術者として働ける会社に決めました。

 大学院進学後の生活では、自己啓発やビジネス書に分類される本を多く読むようになりました。読書の奨励は本研究室の方針でもあり、他の研究室にはない特徴の1つです。読書は知識がつくだけではなく、文章力や読解力の向上にも繋がり、就職活動のES作成や面接に大いに役立ちました。

学生の一番のメリットは自由に使える時間が多いことです。是非、研究活動や読書など時間を有意義に使い、将来希望する就職先に入り、活躍できるよう頑張って下さい。

先生から一言:建設コンサルタント大手3社の一角を担う建設技術研究所への就職おめでとう。よく努力しまたと思います。就職先でも防災の専門家として活躍することを祈っています。

2009年大学院修士課程入学,就職先:日本瓦斯株式会社

 「大学時代に学んだことが自分自身の言葉で伝えることができていない。」と学部3年時に就職面接官に言われ、自分自身の力不足を痛感しました。そこで、人間として成長することが必要だと考え、大学院進学を選択しました。

 私は日本瓦斯に営業職として内定をいただきました。お客様と直接関わりながら仕事ができるという理由でこの会社を選びました。

 大学院では、自分で考え、行動し、すべて主体的な活動にすることで自分自身の力となり、この2年間で大きく成長できました。就職活動では本と新聞を読んでいたことが一番役立ちました。面接時に端的に自分の伝えたいことを伝えることができました。私の就職活動期間は約7ヶ月でした。長くつらかったですが、「この仕事がしたい」という強い想いを持っていました。まずは「これがしたい」と思える仕事を見つけてください。

先生から一言:専門職よりも一般職を選択しての就職活動は厳しかったと思いますが、立派にライフライン企業への就職を決めてくれました。

2009年大学院修士課程入学,就職先:鹿島建設株式会社

 私は学部4年間部活をしており、部活中心の生活をしていました。そこで、学部の時に出来ていなかった勉強や研究に取り組もうと考え、大学院への進学を決めました。大学院に進学することで、志望していたゼネコンから内定をいただくことが出来ました。これはやはり、インターンシップに参加した事で「この会社で働きたい!」と強く思い、就職活動に全力で臨めたことが一番大きな要因だと思います。

また、大学院に進学したことによって私がもっとも成長したのは、「コミュニケーション能力」だと感じています。研究室に入ってから取り組んできた、ゼミ発表・学会発表・先生との面談・読書・新聞を読むこと等は、就職活動で無駄だったことはありませんでした。「大変だなぁ」と感じる事も多く有ると思いますが、やるかやらないかは本人次第です。卒業する頃には防災研究室に配属されて良かったと思えるように頑張ってください。
先生から一言:ゼネコンNo.1の鹿島への就職おめでとう。少しハードルが高すぎるかとも思いましたが,よく飛び越えてくれました。継続的な努力が大切です。

2009年大学院修士課程入学,就職先:株式会社シーテック

私は、ただ大学院卒の方が就職に有利と思い、大学院へ進学しました。しかし、実際に就職活動をしてみると、大学院で何を学び、どういった生活を行ってきたかが重要だということが分かりました。
 防災研究室に配属され、一番成長できたことはコミュニケーション能力が向上したことです。後輩を指導することにより、自分が伝えたいことをただ言うのではなく、相手は何を知りたいのか、何を求めているのかを考えながら話すことができるようになりました。これは、就職面接に役立ちました。

 私は、主に地元の愛知県で活躍しているインフラ系の企業にターゲットをしぼって就職活動を行った結果、中部電力のグループ企業から内定を頂きました。就職活動をする上で「まず業界を絞る」ことから始め、志望理由を明確にすることが重要だと思います。自分は何がやりたいのかわからない人は、多くの企業の説明会に参加し少しでも興味のある業界を探してみてください。
先生から一言:地元での就職を押し通し、ちゃんと優良企業への就職を決めてくれました。大学院で学んだ専門も、十分生かせると思います。