人工繁殖技術開発部門

突然変異マウスや遺伝子改変マウスを用いた研究は基礎生物学研究に重要な知見をもたらします。しかしそれらのマウスは個体として弱い場合が多く、次世代を残す前に死んでしまうことが多いのです。子孫を残せなければ、たとえどんなに貴重なミュータントでも研究はできません。そこで我々は、そのような不妊マウスから産仔を得るための人工繁殖技術の開発を行っています。

顕微授精(ICSI)
精子の運動性が低くい場合や精子そのものを欠損している場合、マイクロマニピュレーターを使った顕微授精を行います。矢印は注入された精子頭部。

精子の室温保存法の開発

フリーズドライしてパウダー状になった精子

また当施設では、従来液体窒素などの超低温でしか保存できなかった精子や卵子を室温で保存する方法の開発も行っています。右図はフリーズドライしてパウダー状になった精子。水を加えるだけで使えるインスタント精子です。

当施設では上に示した体外受精や顕微授精技術、また時には核移植技術やES細胞の技術も組み合わせて、自然では絶対に産仔が得られない不妊マウスから子孫をつくりだす研究を行っています。これらの研究の中から、新たなヒトの不妊治療技術を生み出していきたいと考えています。