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山梨大学大学院総合研究部附属国際流域環境研究センター
環境動態研究室

卒業生よりMESSAGES FROM GRADUATES

平賀 皓大 君(平成26年度学部卒業、現・大成建設株式会社)

研究室を選んだきっかけは?
安全・安定した水が確保できていないことから健康被害を受けたり、学校に行けないアジアの子ども達の暮らしを見て、研究を通じて、このアジアの水問題の解決に貢献したいと思ったため。

どのような研究をしていましたか?

ネパール・カトマンズ盆地での地下水汚染の解析。水起源と窒素起源を推定する2つのアプローチを行った。

研究をしていて楽しかったことや大変だったこと、辛かったことは?
実際に、現地のネパール・カトマンズに調査に行き、人々の暮らし、水問題を目の当たりにすることができ、研究活動の意義や楽しさ、やりがいなど多くのことを学び、体験することができた。

大変だったことは、ネパールの学生や留学生と実験を一緒に行う際、言葉の壁にぶつかったとき。しかし、徐々に会話できるようになり、それが糧となり、今では外国の人と話すことへの恐怖心が消え、海外で働いてみたいと思えるようになった。



研究室や学生生活での思い出は?
日々、研究室の仲間と共に、切磋琢磨しあいながら研究を行ったり、時には夜が明けるまで夢や悩みを語り明かし、おふざけもたくさんしたことは、人生の宝物です。





後輩へのメッセージをお願いします
環境動態研究室は、研究室内だけでなく、国際流域環境研究センターに所属する他学部、他学科の教員や学生などとも、一緒に活動出来たり、他分野の研究発表を聞けたり、アドバイスをもらえたりします。また、留学生も多く在籍しており、国際的な視野も広がる最高の環境が整っています。みなさんがこの研究室に所属し、卒業する時には、きっと大きく成長し、一生の宝物を手にできているはずです。この研究室の門を叩いてみてはいかがでしょうか?




小田切 美希栄 さん(平成23年度修士課程修了、現・福井市役所土木技師)

研究室を選んだきっかけは?
微生物を扱っていたので、微生物を使ってどんなことができるのか興味があったから。

どのような研究をしていましたか?
大腸菌、大腸菌群及び大腸菌に感染するF特異大腸菌ファージの下水処理過程における除去率
F特異大腸菌ファージを用いた河川中の糞便汚染源の推測
下水及び河川中の病原性ウイルスの年間の挙動

研究をしていて楽しかったことや大変だったこと、辛かったことは?
楽しかったこと
手を動かして実験をし、その結果が目に見えて実感できたこと。

大変だったこと
自分の予想と異なった結果が出たときの考察。なんで違うのかと思うことから様々な文献を読んで知識を深めるきっかけにもなりました。この経験から理解していないと人にも説明できないので、仕事上でもわからなかったら納得のいくとこまで調べる姿勢に繋がってます。

パワーポイント作成では、自分中心に内容を作っており、知らない人から見たら不親切な内容だった。初見でこちらの内容が的確に伝わるかを考えながら作成するのはとても時間がかかった。この経験から工事の内容や方法を知らない人にもわかりやすく伝えるためにはと考えながら説明できるようになりました。

辛かったこと
何百もあるサンプルを一気に一人で実験したこと。仕事に対して自分で目標を立ててそれを達成するまではという姿勢になりました。



研究室や学生生活での思い出は?
T号館8階からの夜景を見ながらの飲み会。
研究室でイカ焼き。



後輩へのメッセージをお願いします
研究室を選ぶときは実際にやっている内容を知ることが大事です。どこでもいいやではその後の1年間がもったいないです。せっかく大学に通っているならばここでよかったと思って研究に励み卒業した方が自分のためになると思います。


坂本 明子 さん(平成23年度修士課程修了、現・東京都水道局)

研究室を選んだきっかけは?
オーストラリアでの1年間の交換留学から帰国し、分野にこだわらず英語を活かせる研究をしたいと考えていました。環境動態研究室では途上国の水質汚染に係る研究を行っていたため、途上国の現地で調査できることに魅かれ、選択しました。



どのような研究をしていましたか?

研究テーマは、「ネパールのカトマンズ盆地における浅層地下水の涵養と大腸菌汚染の解析」です。水系感染症の主な病因は人や動物の糞便由来であり、大腸菌が検出された場合に糞便汚染が疑われます。これまでの研究から、飲用水として用いられている地下水から大腸菌が検出されていましたが、広域的な糞便汚染の調査は行われていませんでした。

そのため、本研究では、浅層地下水、深層地下水及び河川水を調査対象とし、大腸菌濃度、溶存化学成分、安定同位体比を用いて、水質特性や糞便汚染源との空間距離、安定同位体による涵養源の推定から、浅層地下水の糞便汚染の解析を行いました。



研究をしていて楽しかったことや大変だったこと、辛かったことは?
楽しかったこと
現地調査を通して、途上国の衛生に係る様々な現状を見聞きし、普通の海外旅行ではできない経験をしたことです。技術者として途上国の衛生環境を改善する仕事に就きたいという夢もできました。

大変だったこと
現地でのデータ収集です。現地には水質検査を行う設備がありませんから、ホテルに承諾を得て、室内に簡易的な水質検査室を作りました。水質検査を行うにも、電力不足による輪番停電、日中の猛暑の中での調査や食あたりによる体調不良など、時間制限や体力の面でとてもつらかったです。また、現地でのヒアリング調査や資料は英語となるため、特に専門用語の英語に苦労しました。しかし、自分自身が体調を崩したことで、現地の方たちの衛生環境を改善したいという気持ちがより一層強くなりましたし、専門用語は、英文資料を読み込んで、慣れるよう努めました。

大学院卒業後は、本研究をきっかけに、開発コンサルタントとして約2年、様々な途上国で水道施設に係る調査を行いました。途上国といっても、地域・国ごとに課題や考慮する項目は異なりますが、仕事では、短い期間で、調査団全体の調整を行いながら、担当分野の成果をまとめなければなりません。研究を通して得た、入念に情報収集などの事前準備を行う姿勢や現地の限られた環境の中で試行錯誤して研究を行った経験は、仕事でも役に立っています。



今は自治体の水道局に勤務し、水需要計画の業務に従事していますが、大量の情報を取り扱うため、研究で得た段取り力は業務で役に立っています。

研究室や学生生活での思い出は?
研究室で、西田先生のギター弾き語りを聴きながらお酒を飲んだこと、お菓子を一緒に食べながら研究の打ち合わせをしたことは、いい思い出です。環境動態研究室は、先生方の人柄もあり、家庭的な温かさがあるように思います。

後輩へのメッセージをお願いします
研究室は1年間、もしくは3年間の大半を過ごす場所です。研究室の研究テーマ、調査場所、雰囲気、教員など、理由はなんでもいいと思いますが、楽しみながら自分の専門を深められる場所を選ぶと、自分の財産になると思います。

山梨大学環境動態研究室

〒400-8511
山梨県甲府市武田4-3-11
山梨大学甲府キャンパス

西田教授:S-3号館3階S3-302号室、B-3号館3階B3-307号室
原本教授:B-3号館3階B3-311号室
中村助教:B-3号館5階B3-505号室
大学院生:B-3号館3階B3-309号室
学部生:T-1号館4階T1-404号室

E-mail: eharamoto(at)yamanashi.ac.jp(原本教授)
(at)を@に変えて送信して下さい