本文へスキップ

山梨大学大学院総合研究部附属国際流域環境研究センター
環境動態研究室

研究内容紹介RESEARCH TOPICS

流域の健康影響評価(西田教授)

水は流域で暮らす人間と自然生態系に欠かせないものであり、その質の変化が時に深刻な影響をもたらします。森林から流出する栄養元素の量、都市や農業が栄養循環に与える影響、微生物による地下水汚染のしくみ、水利用と病気の関係などについて、山梨や東南アジアで調査と研究を行っています。



水環境中の健康関連微生物の動態解析(原本教授)

ノロウイルスやクリプトスポリジウム原虫などの水系感染性の病原微生物は、汚染された水や食品を介してヒトに感染し、下水中に高濃度で排出されます。病原微生物の一部は下水処理を生き残り、河川や海へと達し、親水行為での水の誤飲や、病原微生物が高濃度で蓄積された魚介類を食べることでヒトへの再感染を引き起こしていると考えられています。しかしながら、水環境中での病原微生物の動態(挙動)は未だ十分には明らかにされていません。

本研究室では、水環境中の病原微生物を高感度で検出するための手法の開発を目的とした室内実験から、実際の水環境中の病原微生物を検出するために下水や河川水などを採取するフィールド調査まで、幅広い研究活動を行っています。国立保健医療科学院や東京大学などの国内の研究機関に加え、アメリカ・アリゾナ大学やネパール・トリブバン大学などとも共同で研究を行っており、世界トップレベルの研究成果を挙げています。



水資源の起源推定、汚染物質の起源推定と動態解析(中村助教)

地下水は世界的に重要な水資源です。特にインフラの整備が不足しがちな途上国では地下水が重要な生活用水として人々の暮らしを支えています。一方、山梨県の場合、水道水源の約60%は地下水に依存しています。さらに400を超える温泉の源泉も利用され、地下水は生活や経済活動のための重要な資源となっています。地下水の起源や水質がどのように変化するのかを解明し、地下水資源の保全と有効活用のための情報を提供したり、水資源への付加価値を見出しています。

研究の対象は深度10mくらいの浅井戸から深度1500mの温泉水まで包括しています。地下の情報は思ったよりも少なく、地下深部の様子を実際に見たことのある人はいません。したがって、水の中に溶けている成分の特徴や、水の水素や酸素、溶存物質の窒素や炭素の同位体を測定することで得られる情報を手がかりに、地下で起こっていることを推定しています。


山梨大学環境動態研究室

〒400-8511
山梨県甲府市武田4-3-11
山梨大学甲府キャンパス

西田教授:S-3号館3階S3-302号室、B-3号館3階B3-307号室
原本教授:B-3号館3階B3-311号室
中村助教:B-3号館5階B3-505号室
大学院生:B-3号館3階B3-309号室
学部生:T-1号館4階T1-404号室

E-mail: eharamoto(at)yamanashi.ac.jp(原本教授)
(at)を@に変えて送信して下さい