タイタニック号の悲劇のとき史上初めて電波で遭難信号が発信されました。電波を利用すると瞬時に遠くに音声や情報を届けることができるのです。高い価値が認識されるきっかけとなりました。
電波利用の黎明期、無線や放送は技術的な困難さとその影響力の大きさから政府や軍隊が独占してきました。しかし、そのうちに民間の愛好者が無線を始めます。やがて「アマチュア無線」として正式に認められます。
アマチュアといっても、スポーツや音楽の世界のアマチュア・プロとは意味が違います。「アマチュア無線」は電波の利用法の一つで、「電波法」という法律で決まっている名前です。決して「プロより劣った」という意味ではありません。レベルの高低ではなく、目的の違いです。プロの無線は業務用や他者目的のものです。
無線とは電波利用のことです。アマチュア無線では、音声、画像、デジタル、モールス信号の通信やそのための技術的検討を行います。プロとちがって許される電波利用の範囲が非常に広いのが特徴です。防災利用やボランティア活動、宇宙通信といったことにも使っています。
電波は公共の財産です。電波資源には限りがあり、同じ場所(周波数で)で同時に複数人が使えないのです。ですから資格と免許が必要です。アマチュア無線とプロは資格も違います。プロの資格を持っていたからと言ってアマチュア局を運用できるわけではありません。
山梨大学アマチュア無線クラブでは資格取得の指導も行っています。ぜひアマチュア無線の世界へ!