1.A/D変換について説明しなさい.(キーワード:標本化,標本化周波数,量子化,量子化精度(bit数),標本化定理)
2.CDに音がディジタル記録されているとは,どういうこと?(キーワード:A/D変換,標本化周波数 44.1 kHz, 量子化精度 16 bit,数列の2進数表現,CD表面のピット)
3.ディジタル信号の利点,ディジタル信号処理の利点を述べなさい.(キーワード:離散的な数値であることに基づく特徴.高精度化,柔軟性,ディジタルでしかできない処理,安定性,ばらつきのなさ,実時間処理)
4.プリントの課題を通じて,正弦波関数の数式表現を確認しなさい.(キーワード:周波数,振幅,位相)
0.複素指数関数 e^{jθ}は,複素平面のどこにある点か?(ヒント:オイラーの公式).また,スライド番号4下側にある,三角関数と複素指数関数の関係を確認しなさい(ヒント:オイラーの公式を代入するだけです。cos(-θ) = cos(θ), sin(-θ) = -sin(θ) に気をつけて!).
1.フーリエ級数展開について説明しなさい.(キーワード:周期波形,直流成分,基本波,高調波)
2.まず各周波数成分の振幅を計算する式(2.2)〜(2.4)を頭に染みこませなさい.そのうえで,その導出過程(スライド 28-30)を復習すること.さらに,【本日の課題】を演習問題と思って解いてみなさい.
3. A cos(ωt)+ B sin(ωt) = Sqrt(A^2 + B^2) cos(ωt + arctan(-B/A) ) であることを導出しなさい(高校数学です.でも,来週に学ぶ「複素指数関数を使った導出」も美しいと思うでしょう).
0.2つの複素数z1, z2の積 z1 z2 について,|z1 z2| = |z1| |z2|, Arg[z1 z2] = Arg[z1] + Arg[z2] であることを確認しなさい。その上で, 複素数 z に 複素指数関数 ejθ かけると何が起こるか考えなさい。
1. プリントp.3におけるスライド番号13〜15を通じて,A cos ωt + B sin ωt = Srqt(A2+B2) cos(ωt+tan-1(-B/A)) = Re[(A-jB)ejωt]の関係を理解すること.
2. 複素フーリエ級数展開は,前回に学んだ実フーリエ級数展開の数式表現を,複素数を用いて表現しただけである.その変換対(式(2.14)と式(2.15))が実フーリエ変換の変換対(式(2.1) と式(2.2〜2.4))から導かれる過程を確認すること.
3. 式(2.15)を実際に適用して,x(t)からCnを算出できること(プリントの「本日の課題」に取り組んでください).
1. 配付資料における「復習(3/4)」までをもう一度読み,これまでに学んだことを整理しなさい(忘れている部分については,第3回までの資料を参照してください)。
2. 「波形の数式→スペクトル」について,本日の「演習: 波形とスペクトル (1/4)〜(4/4)」をもう一度実施しなさい。
3. 上記の「演習: 波形とスペクトル (1/4)〜(4/4)」について,全く逆のプロセスを辿ることで「スペクトル→波形の数式」を実現しなさい(機械的に淡々と行うのがポイントです)。
1. スライド2枚目「フーリエ級数展開からフーリエ変換へ」を見て,「フーリエ変換は,フーリエ級数展開において T0→∞とした場合である」ことを理解すること。そして,「DFTの式(5.3)は,フーリエ変換の式(2.21)を,[0, N-1] に時間制限したディジタル信号に適用しただけである」ことを理解すること(積分記号→[0, N-1]のシグマ,ωt = 2πft→2π k/N n。N点の間で何周期をもつかが,アナログ周波数 fに対応します)。
2. DFTを式として理解したら,概念として「N点の時間波形(実数値)に対してN点のスペクトル(複素数)を求める演算であること」を確認しなさい。(そのプロセスとしては,「N点のディジタル波形を周期化して考える」というステップがあります)。
3. 回転子 WN の意味をよく確かめた上で,DFTを式(5.8)としてマスターすること。マスターできたことを確かめるために,スライド「DFTの実例」【例題5.1】(1) を練習問題と思って解いてみること。
4. スライド「DFTの実例」 【例題5.1】(3) は「2周期分のsin波」である.DFTにおける k=2の成分が,そのsin波を表わすことは想像できるであろう。では,k=6 の成分は何であるか?を考えること(答:負の周波数成分に相当).(要点は,DFTとして,図5.1 (h) における「どのN点を1周期分として取り出すか?」ということです(普通は, [0, N-1] 区間を取り出します.でも,フーリエ級数展開やフーリエ変換のことを思い出せば,[-N/2 +1, N/2] 区間を取り出した方が気持ちよい?)
1. インパルス応答が h(n) のシステムに,x(n) を入力した際の出力 y(n) はどのような式で与えられるか?(式(4.10)と(4.11)).
その応用として,以下を考えること。「スピーカから音 s(n) を聞く状態を,ヘッドホンを用いて模擬する」ことを考える。この場合に考えるべきシステムは「入力=スピーカへのインパルス」で「出力=外耳道入口に置いたマイクロホンからの出力」である.そのスピーカから左耳,右耳への音響経路についてのインパルス応答をそれぞれ h_L(n), h_R(n) とする。さて,ヘッドホンの左・右チャネルに与える信号 y_L(n)とy_R(n)は,どのように計算すればよいか?
補足:AMラジオをヘッドホンで聴くと「音像の頭内定位(頭の中から音が聞こえる」が起こります.自分のPCでこのフィルタリングを行ってからヘッドホンで聴けば,スピーカを使って聴いたのと同じ効果があるのです。
2. 離散信号の畳込み演算についての手順をマスターし,着実に実施できるようにしておくこと.例題として,h(n) = [1 -1 1], x(n) = [1 2] のとき h(n)*x(n) を求めなさい(授業中に取り上げた例題について h(n) と x(n) を交換したものですが,答は同一です.これにより h(n)*x(n) = x(n)*h(n) という交換則が成立することを確認できます).以上を通じて, N点の信号とM点の信号を畳み込みした結果はN+M-1点の信号となることを確認すること.
3. FIRフィルタ・IIRフィルタについて,「式」と「ブロック図」の対応関係を確認すること。また,FIRフィルタは,上記の「インパルス応答の畳み込みそのもの」であることを確認すること。
1. FFT(Fast Fourier Transform: 高速フーリエ変換)は,DFTを高速に実施するアルゴリズムである(N点信号に対する計算量はFFTは O(N log N), DFTはO(N2) である.さて, 畳み込み演算 h(n)*x(n) を,スペクトルを利用して実施する手順をまとめなさい.
2. 人間における音声(特に母音)の生成過程をまとめなさい【キーワード:ソース(声帯)・フィルタ(声道)】。またコンピュータによる母音の認識には,声道の周波数特性を反映したフォルマント(音声スペクトルの包絡線(エンベロープ)におけるピーク)が重要な役割をもつことをまとめなさい.
3. 携帯電話で聞いているのは「合成された音声」である.音声を合成する手法は複数あるが,その中でもビットレートが低い「スペクトル符号化」についてまとまめなさい(伝送すべき情報は何か?).