研究プロジェクトの紹介

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時空間音圧分布画像を用いたマイクロホンアレイ信号処理
(科研費プロジェクト)
 マイクロホンアレイとは「複数のマイクロホンを並べたもの」です。マイクロホンに到来する音が微妙に異なることを利用して,狙った音のみを収録することができます。 
 当プロジェクトでは,マイクロホンからの出力である瞬時音圧の高低 → 輝度の高低と変換することで画像を生成し,それを全てのマイクロホンに並べることで「
時空間音圧分布画像」を構成します。その画像の2次元スペクトルにおいて,「空間周波数成分が局在する特徴」を用いることで高精度な音源分離などを行います。これをスマートフォンに搭載できるサイズのアレイで実現したいと考えています。
・詳細はこちらのページをご参照ください。
高校生向けのビデオもご覧ください。


スイッチ音の音色評価に及ぼす触覚と注意の影響
(アルプスアルパイン(株)との共同研究)
 特急列車の座席には「キーボードの音は騒音です」といった注意が書かれています。PCで仕事をしている本人には,キーを押したときの音は,作業の完了を確認する「よい音」なのに...
 このように同じ音でも違った評価となることを日常生活でも経験します。当研究室では,「キーボードを打つ人は,触覚のフィードバックを受け,かつ積極的に音を聴いている」のに対して,隣の人は「触覚フィードバックなしで,かつ消極的に音を聞いている」という違いに着目しました。そして,音色評価に及ぼす
触覚のクロスモダリティと,注意の影響を定量化することに成功しました。
 下左図は,視覚の影響を排除するために同一のキャップを載せた15種のスイッチの写真です。下右図は,音色を評価した結果を2次元で可視化したもので,1〜15番のスイッチの音色の変化を「白矢印:触覚の影響」,「黒矢印:注意の影響」として表現しました。
 

車室サイズの22.2ch音響システムにおける臨場感評価
(NHK放送技術研究所,アルプスアルプスアルパイン(株)との共同研究)
 自動車の自動運転が実現すると,ドライバは運転から解放されます。そして,車室を最高のリスニングルームにして,通勤時間を満喫するでしょう。長時間通勤ほど,癒やされるかもしれません。
 22.2ch音響は,スーパーハイビジョンの音響システムとして採用されている高臨場感音響再生システムです。これをカーオーディオに転用し,かつ運転席で最高の聞こえを達成するための音圧調整法を工夫しています。(下図では,車室サイズ空間での「包み込まれ感」を評価したもので,赤丸が運転席位置を表しています。音圧調整の結果として助手席よりも評価が高くなっています。)

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