街並みイメージの可視化にもとづく感性街歩きマップの構築と評価
概要
近年,街並みの雰囲気を肌で感じ, 歩いている際の何気ない景色を楽しむ「街歩き」旅行が注目を浴びている.
旅行者は地図から観光地への到達経路や周辺の名所といった情報を取得する.
しかし,街歩きにおいては雰囲気や景色が重要であるため,
地図アプリケーションにおける到達経路やルート検索といった機能はさほど重要でない.
本研究では,地図の新しい情報提示として街並みのイメージに注目し,
街並みのイメージを地図上に色彩(赤と青)と濃淡で直感的に把握できるように可視化した,
これをアプリケーション化し,ユーザが街並みイメージを見渡せる地図「感性街歩きマップ」を提案した.
この感性街歩きマップをノートPCとタブレットPC上で実装し,
実際に感性街歩きマップを利用した街歩き実験を行ったところ,
利用者が行ってみたいと思う雰囲気の区域を見つけ,辿り着くといった様子が確認された.
キーワード
感性,街並みイメージ,雰囲気,可視化,地図,街歩き,旅行
代表的な論文 / 口頭発表
- 塚中 諭,中間 匠,木下 雄一朗,
"街並みイメージの可視化にもとづく感性街歩きマップの構築と評価,"
第12回日本感性工学会大会予稿集, No. 1H3-2 (8 pages), 東京, 2010年9月.
- Y. Kinoshita, S. Tsukanaka and T. Nakama,
"Kansei stroll map: Walking around a city using visualized impressions of streetscapes,"
Human Interface, Part I, HCII 2011, Lecture Notes in Computer Science, Vol. 6771, pp. 211-220, 2011.