アミダ(置換)群論


コンピュータ・メディア工学科 
 宮本 泉 

図のアミダくじA、B、Eつなげていろいろなアミダくじをつくろうと思いますが、

例えば下図のようにAAとつなげるとEと同じに、BBBとつなげてもEと同じになってしまいます。当たり前ですが、AEとかEAとかつなげてもAだけと変わりません。また、Bの上下をひっくり返すことをB^-1と書くことにすると、 B^-1BやBB^-1はEと同じになります。これを文字式でAA=E=BBB、AE=A=EA、B^-1B=E=BB^-1などと書くことにします。長くなるので書きませんでしたが、ABAB=Eも成立します。文字式の意味を考えながら変形すればアミダを実際に書かなくても上の式から、ABA=B^-1、AB=B^-1A、BB=B^-1などが成立することがわかります。

これだけ準備した上でA、Bのくじをつぎつぎとつなげたくじをつくっていくと(下図:Aをつぎつぎつなげるのを −>、Bをつなげるのを・・>で示してある)、そのうちにもう前につくったものと同じくじしか出てこなくなってしまいます。

そこで、図を整理してきれいに書くと左下の三角柱のようになり6個のくじができます。

もっとも上で調べた以外の文字式の等式が成立するかもしれないので、この6個のくじが全部違うものかどうか実際にくじを書いて確認すると、これらは全部違うもので、番号123の並べかえ(置換)のすべて123、132、213、231、312、321のくじになっていることがわかります。4本のアミダくじでAは2143、Bは3124、Eは1234の並べかえをすると、AA=BBB=ABABAB=Eが成立して、各頂点の所を小さく切り取った正4面体のような図も描けますので、いろいろ試してください。


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