防災研究室

災害対応管理システム(MuDIn,Multi-organizational Disaster Information System)

災害対応管理システムは情報の一元化、状況認識の統一に基づいて、自治体の全庁型災害対応を支援する情報システムです。新潟県見附市、山梨県、甲府市、甲府市消防本部等、10市町、2政令指定都市、2消防本部、1県の災害対応管理システムを構築し、実証実験に適用しています。見附市、甲府市、中央市、市川三郷町、南アルプス市、西桂町では、既に訓練や実災害対応に利用しています。

県、市町村、消防本部等の災害対応管理システムはデータ連携され、災害時の情報共有を実現しています。また、情報配信サーバーを介して、緊急速報(エリア)メールやSNS等に避難情報を配信することができます。

大規模河川氾濫に伴う住民の広域避難を対象として、山梨県、中央市、甲府市、甲府地区消防本部、国交省甲府河川国道事務所、中央市消防団による広域連携の課題を、2013年10月に災害対応対応管理システムを用いた災害図上訓練を実施することによって浮き彫りにすることができました。

左は災害対応管理システムを用いた災害図上訓練(左:甲府市))の様子です。BECAUSEモデルに基づいた研修によって、システムを用いた災害対策本部の運営を可能となります。
右図は2014年2月の豪雪災害の際、甲府市と中央市による被害登録によって作成できたシームレスな被害地図です。異なる部局、機関による災害情報を一元化することにより、雪害対応における意思決定の円滑化に貢献しました。

現場からの被害報告は、災害対応管理システムのスマートフォン版を用いて行います。被害項目選択、定型文選択、写真撮影、被害送信の作業によって、1分以内で被害が登録され、災害対応管理システムに登録されます。左はシステム画面、中央は市川三郷町消防団、右は見附市職員による被害報告の様子です。