高分子合成化学研究室 
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1 糖質高分子の精密合成による医療用糖衣ナノ粒子の開発
 
 糖は生体内でエネルギー源としてばかりでなく細胞認識等の機能を担う生理機能分子です。このような糖の機能を利用する材料として、側鎖に糖鎖を有する合成高分子(糖質高分子、Glycopolymer)の研究が盛んに行われています。当研究室では制御ラジカル重合法を用いて精密な糖質高分子の合成研究と、それに基づく糖衣ナノ粒子の研究を進めています。例えば、当研究室では高純度で単離可能な結晶性糖モノマー ManEMAを開発し、このManEMAの重合体poly(ManEMA)が細胞にダメージを与えることなくエンドサイトーシスにより細胞内に取り込まれることを見出しました。現在、このManEMAの性質を合成核酸キャリアに応用する研究を進めています。
 
 
 
2 風洞実験のための感圧・感温塗料の開発 
 
 感圧・感温塗料(PSP/TSP)は燐光・蛍光色素と酸素透過性ポリマーからなる分子センサーで、航空機やロケットなどの機体設計のための風洞実験で、機体模型表面にかかる圧力や温度を光学的計測するための塗料です。当研究室ではPSP/TSP用光機能性高分子の開発を進めています。例えば燐光色素と酸素透過性ポリマーを化学的に結合させることにより較正曲線(Stern-Volmer Plot)の直線性が劇的に改善することを明らかにしました。
 
 
 
3 両末端にFRET色素を導入した高分子の合成と応用
 
 制御ラジカル重合技術を利用して鎖状高分子の開始末端と停止末端にフェルスター共鳴エネルギー移動(FRET)を起こす色素ペアを導入し、鎖状高分子の広がりをFRET効率で計測する技術の開発に挑戦しています。また鎖状高分子として温度応答性高分子を用いLCST挙動をFRETで検出する試みも進めています。
 
 

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