宇宙生殖生物学研究部門

当施設では宇宙空間でヒト及び動物の繁殖が必要となる将来を見越して、マウスを用い宇宙生殖生物学の研究を行っています。

ほ乳類の精子における宇宙放射線の影響

将来、人類がスペースコロニーで生活する時代が来たとき、人類は宇宙でステーキを食べ、牛乳を飲むことが出来るでしょうか。いま、家畜の多くは凍結精子から人工授精で生まれてきます。宇宙でも同様だとすると、地上の100倍の宇宙放射線に長期間暴露された精子から子供が生まれるのか調べる必要があります。
我々のプロジェクトのデカール(ステッカー)
マウスの凍結乾燥精子が宇宙ステーション補給機「こうのとり」4号機によって国際宇宙ステーションへ運ばれ、2014年8月4日に最初の試料が、2016年5月26日に2回目の試料が回収されました。最後の試料は2018年に予定されています。
JAXAホームページ
はたして宇宙放射線に長期間曝された精子から子供(宇宙マウス:Space Pup)は作れるでしょうか。本プロジェクトの最初の成果は2017年5月にPNAS誌で発表されました(プレスリリース)。

ほ乳類初期胚の発生における重力の影響

疑似無重力再現装置を用いた我々の以前の研究で、マウス初期胚は無重力では胎盤形成不全により発育できない可能性が示されました(プレスリリース)。そこで本当の宇宙で実験すべく、JAXAと共同研究で、宇宙ステーション内でマウス初期胚の培養を行うための自動培養装置の開発を行っています。このテーマは2015年に国際公募で数百の応募の中からトップ10以内の成績で採択されました(プレスリリース)。