本学では1950年代に人工水晶の合成に日本で初めて成功して以来、圧電材料に関する研究が盛んに行われています。最近では応用化学科の和田教授を研究代表者とする元素戦略プロジェクト(研究課題名:圧電フロンティア開拓のためのバリウム系新規巨大圧電材料の創生)が2008~2012年の5年間実施されました。この研究プロジェクトでは非鉛圧電体の開発を目指してドメインエンジニアリングという新しい概念を創出しました。
この研究プロジェクトを基盤として、アクチュエーター応用 (石井教授)、弾性波デバイス応用 (垣尾教授)および圧電単結晶育成 (田中教授)の研究と有機的な研究ユニットを形成することにより圧電体の材料開発からアクチュエーター、弾性波デバイスおよびMEMS等への応用までの研究拠点を構築することを目指しています。
講演会の共催(第9回クリスタル科学セミナー)
日時 |
2020年11月12日(木) 16:00~ |
場所 |
オンライン開催 |
講師 |
伴 隆幸 先生 (岐阜大学工学部化学・生命工学科教授) |
演題 |
ゾルゲル法の基礎とナノ材料合成への応用 |
参加 |
武井(山梨大学クリスタル科学研究センター教授、takei@yamanashi.ac.jp)まで参加希望とご連絡ください。後ほどアクセス方法を連絡します。 |
概要 |
要旨 |
プレスリリース(2020年10月13日)
いかなる方向にもよく伸びるセラミック材料のしくみを解明 ~立方晶のように見えるのになぜ優れた圧電性をもつのか?~
当研究ユニットの藤井一郎助教、上野慎太郎准教授、和田智志教授と広島大学の黒岩芳弘教授の研究グループ、九州大学の佐藤幸生准教授からなる共同研究グループは、当研究ユニットが開発してきた結晶系が立方晶系に見えるにもかかわらず、優れた強誘電性と圧電性を示すセラミック材料の機能発現のメカニズムを大型放射光実験施設SPring-8でのX線回折実験により明らかにしました。本研究成果は、英国の学術出版社であるシュプリンガー・ネイチャーがオープンアクセス・ポートフォリオを拡大するために2020年に創刊した材料系のネイチャー・リサーチ・ジャーナル「Communications Materials」のオンライン版に2020年10月6日付で掲載されました。 山梨大学プレスリリース 掲載誌のページ